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2017年1月中央の動き


中央の動き


◎地域運営組織の在り方で最終報告 ― 内閣府
 内閣府の地域運営組織に関する有識者会議は12月13日、最終報告をまとめた。地域運営組織は全国494市町村で1,680団体あり、高齢者交流など様々な活動を行っているが、経済活動などの実施には法人格の取得が必要だとし、現行法人制度に加え「地域住民主体型のNPO法人」「社会的利益追求を目的とした営利法人」など多様な法人類型の整備を求めた。併せて、議決権を有する構成員は地域住民に限る一方、特定法人に限定した地域代表性の付与は慎重にすべきだとした。また、地域運営組織の取組み推進のため、@外部専門人材の活用等による組織のリーダー・担い手の確保A立ち上げ段階で必要な資金確保に行政の支援B空き家など地域の遊休資産の活用 ― などが必要だとした。その上で、市町村には地域づくりのパートナーとして人材面・資金面などの連携・支援などを求めた。
 また、内閣府は同日、「小さな拠点」形成の実態調査結果(2016年10月末)を発表した。348市町村で小さな拠点が形成されており、うち191市町村が市町村版総合戦略に位置付け、その小さな拠点数は722カ所あった。対象とする集落生活圏は小学校区(30%)、旧小学校区(30%)が多く、また79%で地域運営組織があり、小さな拠点を含む活動に取り組んでいた。


◎2017年度の地方財政対策が決着 ― 総務省
 2017年度の地方財政対策が12月19日、決着した。財源不足6兆9,710億円は、財源対策債や臨時財政対策債の発行、交付税特会借入金償還の繰り延べなどで補てん。地方交付税は前年度比3,705億円(2.2%)減の16兆3,298億円を確保、臨時財政対策債は同2,572億円(6.8%)増の4兆452億円に抑えた。概算要求段階ではそれぞれ7,000億円の減、9,000億円の増を見込んでいた。この結果、一般財源総額は同4,011億円(0.7%)増の62兆803億円と過去最高額を確保。まち・ひと・しごと創生事業費も前年度同様1兆円確保するとともに、庁舎機能の確保などを追加した公共施設等適正管理推進事業費3,500億円を計上。一方、歳出特別枠は平常時モードに向け2,000億円に減額したが、減少分2,500億円は公共施設等の適正管理などに回す。
 また、17年度総務省予算案が12月22日決まった。総額(一般会計)は前年度比1.2%増の16兆1,772億円。新規に、お試しサテライトオフィスなどチャレンジ・ふるさとワーク10億円、マイナンバーカードで全国の公共施設・商店街を利用できる地域経済応援ポイント導入0.3億円、統計データ利活用の促進・拠点整備0.8億円、市町村の業務継続計画の策定支援など災害対応能力の強化0.4億円、自治体の情報セキュリティ対策強化3.3億円などが計上された。
◎2017年度の政府予算案を閣議決定 ― 政府
 政府は12月22日、2017年度の予算案を閣議決定した。総額97兆4,547億円(前年度比0.8%増)で、5年連続で過去最大を更新した。うち、社会保障関係費は32兆4,735億円で自然増を4,997億円に抑制、文教・科学振興費は5兆3,567億円、公共事業関係費は5兆9,763億円で、それぞれ前年度同額とした。なお、赤字公債は同1,092億円減の28兆2,728億円で、公債依存度は35.3%と前年度より0.3ポイント低下した。一億総活躍社会の実現に向け保育士等は2%、介護人材等はプラス1万円相当の処遇改善、保育の受け皿拡大(公費+953億円)、非正規雇用労働者の待遇改善企業の支援670億円などを盛り込んだ。
 一方、国民健康保険の都道府県単位化に向けた財政支援が300億円減額されたが、12月19日の国と地方の協議の場で、減額分は20年度末までに穴埋めすることで合意。また、全自治体で独自に実施されている子どもの医療費助成に対する国保の国庫負担減額調整措置は、未就学児までの助成については減額調整が廃止される。なお、地方六団体は12月20日の共同声明で、今後も社会保障関係費の増嵩は避けられないとし消費税10%への引上げを確実に行う必要があると強調した。
◎2017年度の税制改正大綱を決定 ― 政府
 政府は12月22日、2017年税制改正大綱を閣議決定した。配偶者控除・同特別控除の見直しでは配偶者の所得金額上限を155万円(個人住民税)に引き上げるほか、車体課税見直しでは自動車取得税・自動車重量税のエコカー減税、自動車税等のグリーン化特例の延長で対象範囲の基準切り換えと重点化を実施。さらに地方消費税の清算基準を見直し、償却資産の固定資産税特例軽減は対象範囲が一部拡充されたが3年間の期限で終了するとした。このほか、与党税調でゴルフ場利用税の存続が決まったほか、森林環境税(仮称)の創設は18年度税制改正で結論を得るとされた。
 総務省は同日、今回の見直しを受け17年度地方税の収入見込額を発表した。総額は39兆1,383億円で、16年度当初見込額に対し3,641億円(0.9%)増加する。うち、市町村税は4,395億円(2.1%)増加する一方、都道府県税は754億円(0.4%)減少する。税目別では、都道府県税は県民税の法人税割が5.3%、所得割が2.4%、事業税が3.6%それぞれ増えるが、地方消費税は5.2%減少する。市町村税は、市町村民税の所得割が2.6%、法人税割が3.8%、固定資産税は1.9%それぞれ増加する。なお、全国知事会は12月15日、新しい地方税源と地方税制を考える研究会を発足させた。新たな行政需要に対応する税源の在り方を検討する。17年度中に報告をまとめる予定。
◎ワンストップ・カードプログラムを発表 ― 総務省
 総務省は12月22日、ワンストップ・カードプロジェクトのアクションプログラムを発表した。マイナンバーカードの普及に向け、住民票等のコンビニ交付では市町村の経費負担軽減のため「廉価版クラウド」を導入するほか手数料の緩和も進め、2019年度までに実施団体の人口1億人を目指す。子育てワンストップ・サービスでは、児童手当・保育・母子保健・1人親支援の4分野の手続きをオンラインで提出できるようにする。今年7月から全自治体での導入を目指す。マイキープラットフォームでは、マイナンバーカード1枚で、図書館や商店街での買物などに活用できるよう今年8月を目途にシステムを構築する。なお、総務省では16年度中にマイナンバーカードの交付3,000万枚を目指すが、16年11月現在971万枚にとどまっている。
 総務省は同日、情報難民ゼロプロジェクトの報告を発表した。災害弱者となる外国人や高齢者が適切な避難行動をとれるよう23の場面ごとに現状の課題や20年に目指す姿と、その実現のための施策等を提言。例えば、外国人には空港や駅等でスマートフォンアプリなどを活用して災害情報を多言語化・視覚化するほか、高齢者には防災行政無線の戸別受信機の配備や防災行政無線の屋外スピーカーが聞けなくても電話で確認できる自治体テレフォンサービスなどを展開する。
◎避難勧告の判断でガイドライン ― 内閣府
 内閣府の避難勧告等の判断・伝達マニュアル検討会は12月26日、報告をまとめた。最近の自然災害の死亡事故などを踏まえ、「避難準備情報」の名称を「避難準備・高齢者等避難開始」に変更する。このほか、市町村が避難勧告等を判断・伝達する際は、@要配慮者利用施設の防災計画に自然災害からの避難も盛り込むA災害時の業務の優先順位を平時から明確化 ― するよう提案。さらに、要配慮者利用施設の開設時に災害計画点検のルール化など市町村の体制づくりも求めた。
 また、総務省消防庁は12月20日、今後の水害等の防災体制の再点検結果(16年9月現在)を発表した。避難勧告等の発令基準は、洪水予報河川では市町村の9割で策定しているが、その他の河川では5割にとどまる。さらに、避難勧告発令の判断で関係機関に助言を求める手順を地域防災計画に掲載していない市町村が4割、指定緊急避難所の指定未完了も3割あった。なお、避難行動要支援者名簿は、16年4月現在1,460市町村(84%)が作成済みで、前年より554市町村増えた。また、防災拠点となる公共施設等の耐震化率(16年3月現在)は90.9%と前年より2.6ポイント上昇。施設別では文教施設97.2%(前年94.6%)、消防本部等88.3%(同86.1%)、体育館80.5%(同78.3%)、庁舎78.8%(同74.8%)など、いずれも上昇した。
◎非常勤職員の新たな仕組みで提言 ― 総務省研究会
 総務省の臨時・非常勤職員等の任用の在り方研究会は12月27日、一般職非常勤職員も手当の支給対象とするなど、新たな仕組みを2年程度かけて見直すよう求める提言をまとめた。臨時・非常勤職員は2016年4月現在約64万人いるが、提言は、特別職非常勤職員・臨時的任用職員の任用には厳格な要件を付け、その他は一般職非常勤職員に移行する。その上で、任期は従来と同様「最長1年」だが服務・懲戒の対象とするほか、「時間外勤務手当」「通勤手当」「退職手当」は適切に支給、「期末手当」も相当長期(6か月以上)勤務する者に支給を検討すべきだとした。さらに、同一職種への再度任用では責任の高い職に任用することで「昇給」させる。なお、再度の任用で一定期間(いわゆる「空白期間」)を置くことは不適切だとした。また、育児休業など休暇制度の整備も求めた。
 一方、政府の働き方改革実現会議は12月20日、同一労働同一賃金ガイドライン案をまとめた。正規雇用と非正規雇用間の不合理な待遇差解消に向け、@職業経験・能力に応じた部分は同一の基本給を支給A時間外勤務手当は同一の割増率等で支給B教育訓練も同一に実施 ― するなどの指針を示した。近く関連法案を提出する。なお、常勤と非常勤の賃金格差は民間より地方公務員が大きい。
◎2016年の定員管理・給与実態を発表 ― 総務省
 総務省は12月27日、2016年4月現在の自治体の定員管理・給与実態の調査結果を発表した。総職員数は273万7,263人で、前年より1,074人減少。1994年をピークに22年連続して減少、その数は約54万人(17%)にのぼる。団体別では、都道府県150万778人(55%)、市町村123万6,485人(45%)で、前年より都道府県は711人増加、市町村は1,785人減少した。また、部門別では、一般行政54万6,305人、福祉関係36万4,575人、警察部門28万6,971人、消防部門16万327人、教育部門102万1,527人など。前年に比べ教育部門で3,164人(0.3%)減った一方、一般行政で1,172人(0.2%)、福祉関係で346人(0.1%)、警察部門で1,220人(0.4%)、消防部門で738人(0.5%)それぞれ増えた。
 一方、ラスパイレス指数は全団体平均が99.3と前年より0.3ポイント上昇した。内訳は、都道府県10.3、政令市100.1、市99.1、町村96.3、特別区99.4。前年に比べ政令市で1.1ポイント低下、特別区では1.2ポイント上昇した。また、互助会への公費支出は85億円で、前年より2億円減少。05年度以降ほぼ全団体で見直しを実施、641団体では公費支出を廃止・休止した。

 

(井田 正夫・月刊「自治総研」編集委員・委嘱研究員、元自治日報編集長)

 

 

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